本文の前に、未視聴地域のプロデューサーさん向けの一口感想。

すれ違い。
ゆとり少女の願い。
そして、新しい約束。

ネタバレ防止のために本文は続きに格納します。
第十二話「一方通行の終着点」
2_20110923061719

頑張ればきっと竜宮小町に入れてもらえる。その期待が間違いだったと知ってしまった美希。
感謝祭ライブの練習にもすっかり顔を見せなくなってしまいました。
プロデューサーを始め各々美希の心配をする765プロ一同。

3_20110923061719
プロデューサーは律子に呼び出されて、事情を話します。
・・・2人のやりとりが付き合いの長いカップルみたいでニヨニヨしちゃうね!
律子から最後の美希の様子を聞かされ、「うそつき」の真意に気づくプロデューサー。


「頑張れば、美希も竜宮小町の衣装を着て、歌ったり踊ったりできるの?」
普通に捉えれば、竜宮小町の『ように』なれると解釈するのが妥当でしょう。
事務所内ユニットとして立ち上げた竜宮小町においそれとメンバーを増やしたりできないことは、常識的に考えればすぐに理解できるはず、という前提があるから。
・・・それができないのが美希クオリティなんですけれども(苦笑
電話で会話中のところにいきなり話しかけて、ちゃんとした確証もないのに勝手に判断してしまう。
生返事をして放置してしまったプロデューサーにも責任はありますが、社会人的には8:2で美希が悪いと思います。何故かプロデューサーの方が悪いと思っている人が多いようですが。
プロデューサーの表情も、なんとなく嘘つき呼ばわりされたことに対する理不尽さを感じているよう。

スタジオに一度戻ってみるものの、他のアイドル達は美希を心配してレッスンに身が入っていません。
しかし千早だけは、自分たちが騒いでも仕方ない、ライブに向けて集中するべきだ、と提案します。
通しで成功したとは言え、まだ完璧には程遠い。雪歩もやよいもここからが頑張りどき。
プロデューサーは練習を任せ、美希への対処に専念することに。
・・・しかし、自分たちが今何をすべきかちゃんと分かっている千早でも、やはり美希への心配は表情にでているようで。


プロデューサーはメールと電話でひたすら美希に連絡。
アクアリウムショップで携帯を取り出したところにたまたま着信が入り、美希は渋々と電話に出ます。
「美希!・・・よかった。今、どこにいる?」

7e52ce73
「・・・おさかなやさん」
アクアリウムショップを魚屋と表現するセンス、まさしく美希だw

自分の頑張りが報われないと分かってしまった美希。
すっかりやる気は消え、アイドルそのものを続ける気力さえも失ってしまいました。
感謝祭ライブはもう間近。ここでメンバーがひとりでも欠けることの影響は計り知れません。
そんな美希の勝手を、我侭を言うな、みんなに迷惑をかける気か、と強く責めるプロデューサー。
美希はバイバイ、とだけ言って電話を切ってしまいました。


1316709240875
美希を叱ったプロデューサーを優しく諭してあげたのは、小鳥さんでした。
勘違いのありもしない期待だったと言っても、美希が頑張ってお仕事をしていたことは事実。
1話では「のんびりアイドルやれたらいいや」なんて言っていた娘をすっかりやる気にさせてしまうほどの、竜宮小町の魅力。
それに手が届かないと知ったときの、落胆。
確かに、自分で飲み込めと言って突き放してしまうのは酷かもしれません。
それが僅か15歳の少女であれば、なおさら。

大人たちに混じってプロとして仕事をこなすアイドルたちも、まだ少女であることに変わりはない。
大人みたいに責任感だけでは割り切れないこともある。感情的になってしまうのも無理はない。
それは美希だけではない、全員に等しく言えることだ。
プロデューサーはそのことを強く実感できたようです。


6_20110923061701
ライブに向けた新衣装も到着。
衣装はピンクダイヤモンド765。アイマス2ではデフォルトのダンス衣装です。
そう言えばレッスンもダンスがメインのようでしたし、もし新曲がゲームで使えるとしたらダンス曲のイメージなんでしょうかね。
しかし、衣装合わせの段になっても美希は姿を見せていませんでした。


その頃美希は渋谷をぶらぶら。

7_20110923061701
BGMはふるふるフューチャー。
歩いているだけで楽しそうな美希の様子が伝わってきます。

8_20110923061701
プリクラもCUTE!

c2880fe7
「プロデューサーのバカー!」と言って舌を出す1枚ですら可愛いのだから始末に負えないw
しかし、美希はそのプリクラを見て表情を曇らせます。
もう辞めると決意したものの、簡単に捨てきれるものじゃ、ないですよね。

1316709395679
元ネタは「WHAT's IN!」。
街角に現れる竜宮小町の絵を見るたびに、美希の心は曇ってしまいます。
プロデューサーは何度もメールを続けていましたが、美希は意固地になって返事をしようとはしませんでした。


一方、プロデューサーは律子とライブステージの下見。
どう見てもJCBホール(現・東京ドームシティホール)です。本当にありがとうございました。
アイマスでは2度のツアーライブを行った思い出の地。
プロデューサーは、絶対に美希にもこのステージに立って欲しいと、決意を新たにします。
それを見た律子は、下見の帰りに美希を探しに行くよう提案します。プロデューサーの仕事は自分と小鳥さんで引き受けるから、と。本当に律っちゃんはデキル女やで(´;ω;`)


美希がどこに遊びに行ったか、両親から聞いていたのでしょうか。
渋谷を探して回るプロデューサー。
「もっと美希と色々話しておけばよかったな・・・」
そう、これに尽きます。プロデューサーの失敗って、基本的にコミュニケーション不足に拠ることが多いんですよね。もっと頑張れ、俺。

9_20110923061700
プロデューサーはついに、人だかりの中心にいる美希を見つけました。
街角レポートでしょうか、しきりに美希を美少女と持て囃すレポーター。
「いやぁ〜、可愛いねぇ!もしかして、モデルかアイドル?」
「うん、美希、アイドルだよ」

1316709567502
持ち歌を披露して、と言われてDo-Daiを歌いだす美希。
・・・あの、それ確か真美の持ち歌(アイマス2)じゃ・・・

周りもノリノリで楽しそうな美希。その気持ちに偽りなんて無いはずなのに。
美希は急に顔を曇らせて、
「・・・間違ったの。美希は、アイドルじゃなくて、元アイド・・・」

「美希!!」

すんでのところでそのセリフを言わせなかったプロデューサーGJ!!


10_20110923061309
逃げ出した美希をようやく捕まえて、まっ先に頭を90度下げるプロデューサー。
てっきり怒られると思っていた美希は拍子抜け。非を認めたプロデューサーに、少しは反発する気も削がれた様子です。
しかし、自分の考えをあっさり変えるはずもなく。
「プロデューサー、今までお世話になりましたなの」
そう言ってさっさと歩き出してしまいました。


その頃、蚊帳の外の765プロアイドルたち。
休憩中話題に上がるのは当然、一向に姿を見せない美希のこと。
――もし万が一、美希がライブに来なかったら。
当然ダンスの立ち位置や歌詞のパート割りを変える必要が出てくる。下手をすると振り付けまで変わってしまうかも知れない。
美希抜きでステージをするなら、今のうちに考えて――覚悟を決めておく必要がある。
思わず暗くなってしまう一同を明るくしようと努める春香。さっきも冗談で場を和ませようとしていました。
しかし、今度はばかり春香でもみんなを前向きにするだけのポジティブさを、自分自身の中に作り出せていない。
そこでみんなの空気を変えたのが、千早。

「私は、今出来る事をやるべきだと思う」
「美希が帰ってくるまでに、出来るだけライブの準備を進めておきたいわ」


美希が戻ってくると信じている。
プロデューサーが連れ戻してくれると信じている。
だから、そのために。
全員でライブを成功させることを第一目標に、自分たちは頑張るべきだと。
みんなも千早に賛同して、前向きな気持を取り戻せたようです。

先週の11話と合わせて考えると、ここで千早が立ち上がったのは非常に面白い。
漠然とした不安には春香のポジティブさがみんなの助けになる。それだけではどうにもならない現実的な問題には――千早の意志がみんなの助けになる。
そして千早が『誰のために立ち上がったのか』
もちろん765プロのみんなの、自分のためでもありますけど、他の誰よりも「みんなと一緒にステージに立てるんだって思うだけで・・・」と笑っていた春香のためではないでしょうか。
うーん、凄まじく濃厚なはるちは。ちーちゃんをツンツンしたくなりますねw


プロデューサーは道すがら美希の説得にあたりますが、美希は話を聞く耳を持ちません。

dat1316709772319

しかし、この「ついてこないで」は「ついてきて」と同義ですよねw
美希と同じ道を歩き、同じ目線に立ち、同じ時間を共有する。
プロデューサーは今まで知らなかった美希に触れ、美希も徐々に態度を軟化してゆきます。
と言うか、どう見てもデートです。本当にry

dat1316709831384
訪れたカジュアルショップで、プロデューサーは美希の好みをピタリと言い当てました。この辺り、流石にアイドルプロデューサーの端くれといったところでしょうかw
1316709840465
自分にはファッションは分からんのです(´・ω・`)
ここで、実は『美希が知らなかったプロデューサー』という実態も描いているのが細かい。
アイドルを知るということは、また己をアイドルに知ってもらうということでもある。


プロデューサーが自分と同じ感覚でファッションを分かってくれることを知り、にわかにテンションの上がる美希ですが・・・向いのCDショップに飾られている竜宮小町のポスター見て、またションボリ。
意気消沈して堀のある公園に向かいます。
そこには、美希が人生の目標としている「先生」がいました。
水に浮かぶ鴨のように、のんびりぷかぷかと楽に生きていきたい。
放任主義の両親のこともあって、美希は好きなように生きてていいと考えていました。

1316710065197
「でもね、最近それも違うのかもって・・・」
「違う?」
「辛いこととか、苦しいこととかあっても、それでもワクワクしたり、ドキドキするようなことをしたいって、そう思うようになったの」
それこそが、アイドルを始めて、美希が手に入れた成長。
だから、一番ワクワクドキドキした竜宮小町に入りたかった。
竜宮小町に入れば、もっとキラキラ輝けると思った。
美希はあまりにも無垢すぎたのだ。だから、自分が竜宮小町ではない別のアイドルとして輝ける可能性を考えることが出来なかった。

「ねぇ、プロデューサー。美希、どうすれいい?どうすればもっと、ドキドキワクワクできるかなぁ」
それを提示するのがプロデューサーの役目。
「そんなの決まってる。アイドルになればいい!みんなと一緒にステージに立つんだ!」
「そしたら、きっと美希もみんなも、竜宮小町と同じくらい・・・いや、それ以上に輝ける!」
それを実現するのがプロデューサーの使命。

dat1316709987994

まだ半信半疑で訝しがる美希に、プロデューサーは自信を持って答えました。
「美希も、みんなも、これからもっと、どんどん人気アイドルになってキラキラと輝いていく」
その横顔を眩しそうに見つめる美希。
そこには、キラキラと輝く新米プロデューサーの姿がありました。
美希はライブの練習でもドキドキワクワクしたことを告白し、ライブまでみんなともう一度頑張ることを約束します。

dat1316710104884

「一つだけ約束して――絶対美希を、竜宮小町『みたいに』してくれるって」
「それでそれで、美希をもっともーっと、ドキドキワクワクさせて!本当のアイドルにして!
美希は初めてプロデューサーを頼りました。
何でもこなせる美希も完璧なんかじゃない。プロデューサーとアイドルは、手を携えるものなのです。


約束・・・指切り・・・(´;ω;`)ウッ…
いいシーンだけど雪歩のアドバンテージが・・・アイデンティティが・・・。
ここで曲でも流れ出そうものならもうねw


みんなの前で素直に頭を下げる美希。
誰かが殊更に腹を立てていたという訳ではないのですが、
1316710175588
謝って欲しくない。――それよりも、今は遅れを取り戻したいの。プロとして、ライブを成功させたい」
と厳しく言ったのは千早。流石ですね。
この一言で、みんなのわだかまりが完全に解けた。
練習を身勝手に放り出したのは変えようのない事実。みんな心の中でそれなりに怒りを抱えているはずなのだが、春香を始め全員それを表に出さずなあなあで流そうとしてしまった。
これでは、いずれ全員の心、引いては765プロの関係に軋みを生む可能性が出てくるだろう。罰則がないのは美希のためにもよくないことだ。
だからといって美希を責めても、美希が頭を下げても、解決にはならない。
この失態を拭うには、感謝祭ライブを大成功させるしかないのだ。
それが美希の義務でもあり、罰でもある。
そう言える千早だからこそ、美希は千早にだけは「さん」を自発的に付けるのだ。

ce1c029b

アイドルという関係を通じて結ばれる絆。これこそがアイマスである。

ちなみに、ここで戻ってきた伊織の「アンタなにやってたのよ!?」にとんでもなく心配してました色が出まくっているのにも注目したい。
いおみき!いおみき!


最後に、千早と春香。
「私も、春香と同じ。次のライブ、どうしても成功させたくて」
「・・・うん!絶対に、成功させようね!」
11話とは逆に、美希メインの回ではるちはが持っていく!最高だね!

あー移籍とかしなくて良かった。ホントに良かった(´;ω;`)


EDは肉食系美希の持ち歌、ショッキングな彼。
そして絵コンテにまさかの杏仁豆
腐先生!
17_20110923061233

ep291543
腐先生、最近口元がフニャッとしたアイドル描くの好きだよねw
ヴァイマス2のやよいのCXカードとか。

18_20110923061233

ep291545

美希って精神年齢的には多分誰よりも幼いんですよね。
年下のやよいや亜美真美にとっても姉ではない。事務所の妹的ポジション。
だからこそ甘やかしたくなるような、甘やかしても許されちゃうような、不思議な感じ。


さて次回予告。
美希も戻ってきて絆も深まった765プロ。いよいよ感謝祭本番を迎えます!
しかし、もう一波乱ありそうな感じ?はてさて。

1_20110923093318
フラスタにちゃんと故郷村青年団や水瀬財閥のものがw

21_20110923061232

次回「そして、彼女たちはきらめくステージへ」


今日の雑談。
最近人気がだだ下がりの赤羽根Pだが、僕達は赤羽根Pが無能であることに怒ってはいけない。
実はこれには幾つか理由がある。
まず作品のコンセプトとして、全てをプロデューサーが万能に解決してしまうとアニメで表現できるアイドルの魅力の幅が狭まってしまう、という方針に基づいているからだ。(雑誌インタビューより)
スタッフは意図的にプロデューサーを活躍させていない。
アイドルの問題は可能な限りアイドルで解決させる。もちろん100%それだけではプロデューサーのいる意味が完全になくなってしまうがw

もう一つは、これはゲームをプレイした人なら誰でも分かるが、『俺』たちも赤羽根Pに負けず劣らず無能な時期があるからだ。
曰く、赤羽根Pに対して腹を立てているのはアニメ組が多いように見受けられる。
最初にプロデューサーとなった『俺』は、雪歩とそこそこのコミュニケーションを取りながらも、彼女の魅力を引き出せず引退コンサートですら市民ホールで開くのがやっとだった。
・・・ほら、すでに赤羽根Pは『最初の俺』より優秀なのである。
無論、今の俺にかかればファーストシングルで全国20位以内に入り、セカンドシングルで完全に竜宮小町を圧倒、サードシングル以降はトリプルミリオンを維持しながら余裕で全国制覇できる最強トップアイドルを育てることができる。
しかし、そんなアイドル無双をアニメでやっても面白くないw
赤羽根Pくらいのレベルがアニメにはちょうどいいさじ加減だろう。
少なくとも彼は悪人ではないしね。腹を立てる理由もない。

本来批判に対して「じゃあお前がやってみろ」という返しは、大抵が相手が出来るわけないことを要求するため反論としては成立し得ない。
しかしアイマスは別だ。
あの無能Pをクビにしろ、と息巻いている連中に対して『俺たち』はこれを言ってやることが出来る。
360、あるいはPS3のコントローラーを差し出して、「じゃあお前がやってみろ」と。

今日はこの辺で。でわー。