夏イベントも終わったので、ちょっと最近思うことをまとめてみる。

今夏もイベント海域の極悪さに毛根を失い不貞腐れてしまう提督が後を絶たなかった。
まあそれはそれでよい。死して屍拾う者なし。イベントの風物詩である。
しかし何だか的外れな批判を繰り返す者が見受けられる。
その主だったものは「艦これは運ゲー」だから「艦これはクソゲー」というものだ。
後者はともかく、前者を否定する提督は意外と少ない。

先に大切なことを言っておくが、この記事にイベント海域を突破できなかった提督を馬鹿にする意図はない。
論証のため「イベント海域は全てクリアできるもの」という前提を基本に話を進めるが、人が艦これに振り分けられる金・時間・やる気といったリソースは有限である。
イベント海域の目標は各々が決めるべきだし、例え全てクリアできなくても、戦力不足・時間不足・やる気不足といった理由をちゃんと理解している提督には蛇足的な話だ。


本題に入ろう。
私は艦これを運ゲーだとは考えていない。
確かに艦これは出撃にあたって、提督ができることは準備と陣形と進撃の選択だけである。
戦闘はオートで実行され、その結果を祈りながら眺めることしか出来ない。
運が良ければノーダメでボスを完全撃破、運が悪ければ1戦目で大破撤退である。
そう、そこには確率の要素しか介在せず、提督自身のゲームの上手さは関係ない。

ここで私は運という言葉を使ったが、それでも運ゲーではないというのか。是。是である。
その理由は試行回数の圧倒的多さにある。
「運に頼るしかないゲーム」すなわち運ゲーは、1回ないし数回の試行、成功確率に対して十分に少ない回数しか挑戦出来ない場合にのみ使われるのが相応しい。

ここで少し気分を変えて、アクションゲームでもやってみよう。
このゲームはとても難しいことで有名だ。100回200回のリプレイは当たり前に要求される。
幾重にも仕掛けられたトラップ、凶悪すぎる敵の攻撃、それらをただの1度のミスなく、奇跡的なプレイで突破しゴールに到達したときだけステージクリアできる。
さて、このゲームは運ゲーだろうか?
艦これを運ゲーと言う人の大半は、おそらくNOと言うだろう。
それはおそらく、アクションゲームはプレイヤーが能動的に操作できるからだ。
だが私に言わせれば、このアクションゲームと艦これは原則的には同じものである。
あの足場に飛び乗れる確率は10回中8回、あの敵を倒せる確率は10回中4回、結局はそういう無数の確率を突破してゴールしているのに、違うと思う方が難しい。
いや待て、それはおかしい。人によってはその確率が99%になるじゃないか。自分の腕前が上達すれば90%くらいにはできるじゃないか。そう思う人もいるだろう。
それは正しい。プレイヤーのゲームスキルによって難易度は変化させることができる。
しかしまた、艦これにもそういう要素がなくはない。ただしそれは「上手い人」ではなく「運がいい人」である。
E6をストレートでクリアしちゃう提督がいる。武蔵を一発ツモする提督もいる。そういう雪風提督は存在する。
毎度毎度でなくても、どんな人でもたまには私みたいに大鳳を2回目で引いたりすることもある。たまには私みたいに50回やってもビスマルクが引けないこともある。それが艦これだ。
アクションゲームでは、運の要素はあまり介在しない。プレイヤーのゲームスキルを大幅に逸脱できるような幸運はほぼありえない。
逆に、反射神経やら何やらに基づいた天性のゲームスキルがなくても、アクションゲームを一発クリアできちゃうようなスーパープレイヤーになれる可能性があるだけ、艦これは難易度が低いと言えるかもしれない。

話を戻そう。もしこのアクションゲームがたった3回しか挑戦できなかったら、クリアできる人間はほんの一握りだ。
もはや上手い下手の次元を超えて「運ゲー」としか見ることはできないだろう。
艦これについても、もしイベント海域に挑戦できるのが上限10回だったら、運ゲーの謗りは免れない。
しかし実際は違う。何回挑戦してもいい。運を根性でねじ伏せることができる。だから運ゲーではない。
※補足
「何回でも挑戦できる」の挑戦にかかるコストは可能な限り安くなければならない。
このコストが高くなれば、例え物理的には挑戦できても実際は挑戦回数が限られているのに等しく、運ゲーになる。
例:ガチャ


艦これとは。
「運が良ければ10回でクリアできる」「運が悪ければ50回でクリアできる」場合、「50回出撃できる資材を準備する」ゲームである。
すなわち、艦これは兵站ゲー。
私はそう考えている。

運が悪いと100回挑戦してもクリアできないんですが・・・だと?確かに失敗する確率が常に0ではない以上、永久にクリアできない陸奥提督が存在しないとは言い切れない。
そういう奴は諦めろ!!(島本和彦風)
実際そんなことを言ってもしょうがない。RPGだって命中率が100%じゃなければ、永久にこっちが攻撃をミスする乱数を引き続ける可能性だってゼロじゃない。だからそんなことを言ってもしょうがないのだ。
RPGでそれが問題にならないのは、そうなる確率が天文学的に低く現実にはありえないからである。
じゃあ艦これでイベントがクリアできない可能性は?
イベントをクリアしている提督の数を考えれば自ずと答えは出るはず。
今まで初回以外全てのイベント海域を攻略した経験から言わせてもらえば、まずそんな陸奥提督は出るようなバランスにはなっていない。
・・・だがもし陸奥提督がいたら、そいつにだけは艦これはクソゲーと言える権利があるかもしれない。


さて、ここまでは艦これにおける「試行回数」の話である。
ここからは「確率」の話をしよう。

先ほどは「運が良ければ10回でクリアできる」「運が悪ければ50回でクリアできる」といった確率を固定した前提で話をしたが、「運が良くて1000回」「運が悪ければ10000回」みたいな状態では、いかに再挑戦1回のコストが安くても塵積でコストが高くなり運ゲー化する。
だが実際、このような状態に自ら陥りながら艦これは運ゲーと断じてしまう提督が少なくない。
これは艦これのゲームシステムに原因があると考えている。

艦これはレベルの意味が非常に低い。最終改造さえしてしまえば、後はせいぜいケッコンしてるかどうかくらいの違いしかない。
装備にしても一流品と二流品には僅か数%の性能差しかなく、一流品を揃えても一発大破なんて当然のように起こる。
大和や武蔵はともかくとして、長門や陸奥くらいならみんな持っている。
資材はキラ付け遠征を回しまくれば10万くらいあっさり溜まってしまう。
――だから思ってしまうのだろうか。「自分は十分な戦力があるからイベント海域がクリアできて当然」などと。

イベント海域を突破した提督からしてみればこれは単純に言って誤りだ。
なまじ魔王城の門が開いているために、皮装備の冒険者が伝説装備で身を固めた豪傑に混じって意気揚々と魔王城に入っていくようなものである。勝てなくて当然だ。
ほんの僅かな戦力の差、装備の差が、多数の試行回数を挑むにあたって明確な差となって現れるのである。
その証拠として、少将をキープしている提督である私ですら、最低限これくらいの軍備は揃えている。

北上Lv115 大井Lv113 潜水艦全員Lv99 木曽赤城Lv98 大和金剛比叡長門Lv97 武蔵加賀飛龍蒼龍瑞鶴榛名霧島Lv96 大鳳陸奥翔鶴Lv95
龍驤Lv87 利根Lv86 筑摩Lv85 羽黒Lv82 衣笠川内扶桑山城阿武隈Lv80 神通那珂Lv79 雪風夕張Lv78 五十鈴時雨由良島風Lv77 Bep妙高夕立綾波電 Lv74 ちとちよ龍鳳Lv68 最上鈴谷Lv65
46センチ砲8門 九一徹甲弾5発 三式弾6発
零式水上観測機8機 流星改14機 烈風12機 彗星一二型4機
三式爆雷9個 三式ソナー8個
14号電探3個 32号電探4個 33号電探2個
ダメコン要員 残7個(無課金)
ダメコン女神 残3個(無課金)

これぐらい揃っていれば、開始時点の資材量がこれだけしかなくてもイベント海域はクリアできる、できるのだ。



艦これは運ゲーと吐き捨ててイベントを投げる人は本当にこれくらい揃えているのであろうか。
そんなもの持ってない?出ない?誤解を恐れずに言おう、それは甘えだ。準備期間は十分にあったはずだ。戸愚呂提督もそう言ってた。
大和型を建造する運がない?馬鹿はよしてくれ、私の大和型はイベント海域で手に入れた正真正銘の天然ものだ。
前のイベントで死ぬほど頑張って大和型を手に入れたから、今こうして多少なりとも確率を上げることができる。
全ては兵站、兵站なのだ。1ヶ月、半年、1年と続けてきた兵站なのだ。
兵站とは資材量だけを意味するのではない。艦娘、装備は言うに及ばず情報の収集ももちろん怠らない。
制空値は暗算で計算できるか?索敵値の計算は?夜戦の火力計算は?連撃とカットインの違いは?
そうやって存分に兵站を蓄えてきた熟練の提督が、その全てを開放してイベント海域に挑み、血反吐を吐きながらようやく勝利を掴み取れるのだ。
そのいずれか、あるいはいずれもが不足している提督がイベント海域に挑んで敗北を喫するのは、もはや運ゲーではなく必然である。


ここで最初の前置きに戻るのだが、兵站の不足している提督はイベント海域から堂々と撤退していい。
艦これに振り分けられる情熱は人によって違う。自分に見合った戦果を手に入れられれば十分なのだ。
その判断を馬鹿にすることは誰にも許されない。
それに艦これは後からでも建造・ドロップ落ちが確定しているので本当に有情なゲームである。

かくいう私も艦これの一番初めのイベントには参加していない。
艦これを初めた時点で初回イベント終了1週間前・・・手が出せるはずもない。
だからこそ次のイベントに参加できるよう全力で努力した。その結果こそが大和である。
何事も先に始めたプレイヤーが有利なのは必然。恨むなら艦これを始めるのが遅かった自分を恨むしかない。
努力もせず、兵站も不足したままの提督が、努力をし、兵站も十分に揃えた提督と同じ戦果を寄越せと運営を罵倒する姿はもはや憐れみの念すらわかないよ。


まとめると、
・艦これは運ゲーではなく兵站ゲー
・運ゲーとは「成功確率に対する試行可能回数が少ない」ゲームのこと
・提督のプレイスキルによって運ゲーを脱却することができる


艦これで運ゲーな部分って大型建造ガチャと出撃コストの重いレアドロガチャぐらいじゃないだろうか。
言うまでもなく確率に対して試行回数を上げる労力が大きいためだ。
だから大型建造で大和を出すよりイベントをクリアして大和を手に入れる方が何倍も楽になる。
先行入手という意味だけでなく、この差は非常に大きい。
だから私はイベントを頑張るのだ。次のイベントのために。次の次のイベントのために。